CASE -
デリバリーシステム
ITに苦手意識があったオーナーがデリバリーシステムを導入できた理由。
Shopify × FileMakerで実現したデリバリーシステム
取材日
2022年4月18日
導入前の課題
コロナの影響で来客数が減少した状況を打開するため。
要望
①オンラインと電話から注文可能なデリバリーサービスを構築すること
②揚げたてでお届けするため配達エリアが限定できること
③オーダーの受け漏れミスが起こらないこと
開発内容 -
Shopify × FileMakerで実現したデリバリーシステム
Shopify(ショピファイ)で注文サイトを構築
注文サイトは以下の要望によりノーコードでECサイトを開業できる「Shopify」を導入しました。
・納品後も自由にカスタマイズできる
・決済方法が豊富
・配達エリアが細かく指定できる
店舗内での内製化も視野にいれ、注文サイトの作成やマニュアルは弊社でベース部分を作成。納品後はオーナーはじめ、店舗スタッフの皆さまで更新されています。
FileMaker(ファイルメーカー)で店舗独自のデリバリーシステムを開発
FileMakerで注文受付~配達までの管理が可能なシステムを開発しました。
ShopifyとAPI連携させることで、オンライン注文はFileMakerのシステムに自動で取得されます。電話での注文は、店舗に設置したiPadでスタッフがその場で注文内容や配達先を登録できます。
一番の課題でもあった、業務中のスタッフが「注文に気づかない」ことがないよう注文時に効果音が流れて、店舗に設置した大型モニタに注文状況が表示されるような工夫も取り入れました。
そのほか、混雑状況やお客様の要望によって配達可能時間が異なるため、配達可能時刻を入力しメール送信する機能など、ご要望に合わせて機能をカスタマイズしました。
配達先へのナビや配達後の事務処理が、iPhone一つで操作可能
店舗システムからはお客様控えと配達用に2種類レシートが印刷されます。配達用レシートに印字されたバーコードを、iPad・iPhoneアプリである「Claris FileMaker Go」から読み込むと、お客様の地図がGoogle Mapで表示され、そのままナビとして利用できます。また、配達完了後の処理もiPhoneから操作でき、店舗にもその情報が更新されるため、常に最新の情報が共有されます。
Story -
唐揚げ専門店とりっこのオーナーである石栗様にお話しを伺いました。
導入前の課題
コロナの影響でお客が激減。
デリバリーサービスを始めることを決意。
デリバリーをやろうと思ったきっかけは、やはり新型コロナウイルスの影響ですかね。コロナが流行する前から店内での飲食だけでなくテイクアウトサービスはありましたが、来客はかなり減りました。この状況をなんとかするためには、新しいサービスを導入するしかないなと考えました。
導入前の決め手
ネットで調べて問い合わせしたけどよくわからない・・。
決め手は要望に合わせて一緒にかたちにしてくれたこと。
ネットで調べて、デリバリーサービスを提供している会社に問い合わせもしてみましたよ。ただ、「ワンパッケージですべてできますよ!」って言われても、そもそもITの知識がないのに、本業と並行しながら自分でやってく自身がなくてね。サポートがあるって言っても、わからないことがわからない・・・。
途方に暮れて、商工会議所に相談したら、起業されたばかりのPepoの木村さん(弊社 専務取締役 木村正幸、以下木村)を紹介してもらいました。
FileMakerというシステム自体わかりませんでしたが、とにかく要望を話したら、木村さんは仕組みを図にしたり、iPadやiPhoneでシステムのデモ画面を見せてくれたりと、わかりやすく説明してくれた。何度も打ち合わせする中でだんだんイメージも湧いてきて、これならなんとかできそうだなと思い、開発を正式に依頼しました。
導入後の効果・評価
完全オーダーメイドシステムのため店舗に不要な機能は一切なし。
わからないことはすぐに聞ける関係性も◎
デリバリー分の注文が増えて売り上げは伸びましたよ。また、要望にあわせてつくってもらったシステムなので、不要な機能は一切ないし使いやすいです。わからないことがあっても、スタッフから直接木村さんに電話して聞いたり・・・。一から一緒につくっていただいたので、なんでも相談できます。当時は何回も同じことを聞いていたんじゃないかな~(笑)
要望にあわせた細かいカスタマイズ
簡単な設定は店舗でできるようにしてもらっているので、新メニューを増やしたり、配達エリアの変更したりは簡単に登録できます。また、「オーダーの受け漏れがないように」ということを一番強く要望しました。すると木村さんは、オーダー時のお知らせ音は小さな効果音だと気づかない可能性があるといって、オーダーが入ったときにコンビニの効果音が鳴るようにしてくれたんです。運用開始した当初は、お客さんも笑ってましたけどね(笑)
今後への期待
デリバリーを周知するためには告知の継続も必要。
導入した当時は好調でしたが、お客さんもデリバリーがあること自体忘れていってしまうんですよね。だから、どうデリバリーサービスを告知していくかが課題ですね。最初はお店にきた営業の方に勧められてネット広告も試してみたけど全く効果はなし。地域に密着したお店なので、今一番効果が高いのはポスティングです。地域情報誌や新聞への挟み込みではなく、直接投函するのが一番効果あります。デザインが上手なスタッフがいて、その子に広告チラシを作ってもらっています。
また、今は店舗・テイクアウト・デリバリーと3つのサービスを並行していますが、いずれは事業形態も特化していく必要があるのかなと感じています。