年間1000件以上あった紙カルテを見た目そのままに電子化
相談者・会員情報とアセスメントシートを一元管理
取材日
2023年2月24日
導入前の課題
・年間1000件ほどの相談記録をすべて手書きの紙で管理していた
・報告のための集計業務も記録表の枚数や記載内容を1件1件数えるしかなかった
要望
・システム導入への混乱を回避するため、紙の記録表と同じようなデザインのシステムにしてほしい
・相談者情報、アセスメント管理、相談概要など必要な機能を一元化させたい
開発内容
相談者・会員情報とアセスメントシートを一元管理
年間約1000件以上の紙の相談記録表(アセスメントシート)を
見た目そのままに電子化。
メール、チャット、電話、来訪、紹介などさまざまな経由からの相談が年間1000件以上もあるなか、それらの相談記録(アセスメントシート)をすべて紙で管理されていた。システム導入を急務とされている一方、スタッフは現役引退世代がほとんどだったことから、システム導入への負担を懸念されていたため、紙のカルテの見た目をそのままシステムで表現し、導入への負担を限りなく減らすことを目指した。
集計は相談記録から自動集計
相談者数や、相談者の年代、相談内容など日々集計・報告する必要がある中、1枚1枚手作業で集計されていたため、アセスメントシートに記入した情報をそのままチェック形式で集計される機能を開発した。チェック形式を採用することで、一覧で集計結果を確認でき、修正や誤りがあった際もアセスメントシートまで遡らなくても変更することが可能。
お礼状等の帳票を自動作成
会費納入をいただいた際など、会員向けにお礼状等をお送りするとのことだったため、会員の会費納入状況に応じたお礼状が作成できる機能も開発した。
Story
システム導入を進めたNPO法人代表へお話をお伺いしました。
導入前の課題
きっかけはスタッフの
「アセスメントシートの文字が読めない!」という言葉から。
私たちは年間約1000件ほど、月に換算すると70~80件ほどの相談が届きます。うち1/3は過去に利用いただいた方からの相談です。紙の相談記録(アセスメントシート)はすべてファイリングしているため、相談をいただいた際には名前と以前いつ頃相談したかの時期まで伺っていました。それでも過去の資料を探しながらなんとか対応していたのですが、他のスタッフから「過去の文字が読めない!」という指摘が。さすがに「なんとかしなければ!」と思い、電子化への取り組みをはじめました。
導入前の決め手
紹介から縁が繋がった
昔行っていたボランティアの管理システムでもFileMakerが使われていたため、データベースを管理するならFileMakerがいいと思っていました。開発してくれる人を探していたところ、知人からPepoさんをご紹介いただきました。オンラインでの打ち合わせなどもできない私たちなので、すぐに駆け付けてくれるPepoさんに開発をお願いすることにしました。
アセスメントシートには、関連資料なども管理する機能も開発。画像やExcel、PDFなどファイル形式は問いません。
導入後の効果・評価
紙からシステムへ、
ストレスなく移行を進められた。
普段使っている紙のアセスメントシートを、そっくりそのままレイアウトしてもらうことをお願いしました。すると、本当に見た目そのままPCの中にシステム化されていて…!スタッフはボランティアで集まっているため、なるべくシステム導入の負担を軽減させたかったのですが、操作に迷うことなくシステム移行を進めることができました。今は移行期間を設けたため紙との併用も行っていますが、集計は1枚1枚数えることはもうしていないですね。集計もいくつかパターンが必要ですが、Pepoさんに相談するとすぐに改良してくださるので、本当に助かっています。
会員の会費納入状況に応じたお礼状も自動で作成できる。
今後への期待
使い勝手のよいFileMaker、いずれは自分でも。
私自身、昔の仕事でFileMakerの管理システムを使っていました。そのため、FileMakerの使い勝手の良さは分かっています。今はなかなか余裕がなくてできませんが、今後は自分たちで項目の変更や簡単な機能追加くらいはできるように、知識もつけていきたいです。